“つづきもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
続物66.7%
連載物33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その板刻の年代は前述せしだいなる続物つづきものと同時のものなきにあらざれど多くはその以後なりとす。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
保の同級には今の末松子すえまつしの外、加治義方かじよしかた古渡資秀ふるわたりすけひでなどがいた。加治は後に渡辺氏を冒し、小説家のむれに投じ、『絵入自由新聞』に続物つづきものを出したことがある。作者みょう花笠文京はながさぶんきょうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
国貞はまた常に薄紅うすべに薄藍うすあいの如き薄色地の衣裳と、殊更ことさらに濃くしたる黒色こくしょくを用ゆる事を好む。国貞の風景画には名所の山水を背景となし半身の人物を描ける東海道名所絵の続物つづきものあり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
或る酒屋の隠居が下女を孕ませた事を、雅俗折衷で面白可笑しく三日も連載物つづきものにしたり、粋界の材料たねを毎日絶やさぬ様にした。
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)