“つかみどり”の漢字の書き方と例文
語句割合
掴取100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塵埃ほこりつによ。お前様方まえさんがたは美くしい手で恐しい掴取つかみどりをしなさるね。今のあの男は二円八十銭の買物をして、五円渡してったじゃないか、そこであっしの買物が二円さ、しかえ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それを又た聞伝えて、掴取つかみどりのないと思った世の中に、これはうまい話と、親子連で瞽者ごぜ真似まね、かみさんが「片輪でござい」裏長屋に住む人までが慾には恥も外聞も忘れて来ました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)