“たねこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
種子50.0%
多稔子50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宛名は種子たねこという未亡人の名で、差出人も女名前であったが、重吉はその瞬間一種の暗示を感じたまま、事務所へき着くが否や、巧みに封じ目ののりをはがして中の手紙を見た。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
畳も汚れた貸二階に据えてある箪笥たんす火鉢から、机座布団ざぶとんに至るまで、家具一切いっさいはかつて資産のある種子たねこの家にあったものばかりなので、お千代の人品に比較して品物が好過よすぎるところから
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
月に四回、金剛流の師匠に来て貰って、松篁しょうこうと嫁の多稔子たねこと私と三人で稽古を続けている。