“たちいた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
立到58.3%
裁板41.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こういう場合に立到たちいたると、君江はなお更はげしくいつもの癖が増長して、後になって我ながら浅間しいと身顫みぶるいする事も幾度だか知れない。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
これまでのいわゆる哲学や宗教や道徳や法律は皆この根本の人間の疾患に立到たちいたらない空理空文である。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
裁板たちいたも置かねばならず、裁った布もあたりにひろがるから、自然一間のうちは狭くなる。平凡だといえばそれまでであるが、その裏に平凡ならざる何者かを蔵している。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
きょうも裁板たちいた針差はりさしとを前にして、ひる過ぎからせッせと縫い物に他念がありません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)