“ぞくさい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゾクサイ
語句割合
賊寨57.1%
俗才14.3%
賊塞14.3%
賊砦14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姫は又我に迫りて、嘗て即興詩人として劇場に上りし折の事を語らしめ給ひぬ。山深き賊寨ぞくさいにて歌はんは易く、大都の舞臺にて歌はんは難かるべしとは、姫の評なりき。
俗才ぞくさいけた官僚臭の男——といったのは、多少、父へもあてつけて云ったのであるが、時政は、策の多い自己の性格が、自己の人格を少しでも下劣にしているなどとは
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それにじつは、この青州所轄しょかつの地域でも、桃花山のほか、二龍山、白虎山などの賊塞ぞくさいがあり、猛害をふるッてまず、わが奉行所でもてこずっておる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何を申すぞ、ええ讒言たわごと! 良人おっとの生死も確かめず、むざむざ敵に捕われて、おめおめ賊砦ぞくさいへ参るような、不覚至極の妻なんどに逢いたいと思うこの右門か?」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)