“そうりょうむすこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
とお母さんが
窘めた。芳夫さんは
里の
惣領息子だ。学生時代から家へは
能くやって来るので、殊に遠慮のない間柄になっている。
「あの
惣領息子が、
岸一さんといって、社会局の事務員をしていたのが、いまの話では、立川飛行聯隊へ召集されたんですって」
けれど、かんじんな
総領息子の清盛がまた、このとおり、どこか毛いろ違いにできている。困った家族だと、感傷になれば、限りもなく厄介な人間同士の寄り合いだった。
その
総領息子の自分もまた医者、というようないい加減な気持で医専に入学したのではなく、さすがに、はるばる海を越えてやって来た人には、やっぱりそれだけの、深い事情と