総領息子そうりょうむすこ)” の例文
けれど、かんじんな総領息子そうりょうむすこの清盛がまた、このとおり、どこか毛いろ違いにできている。困った家族だと、感傷になれば、限りもなく厄介な人間同士の寄り合いだった。
その総領息子そうりょうむすこの自分もまた医者、というようないい加減な気持で医専に入学したのではなく、さすがに、はるばる海を越えてやって来た人には、やっぱりそれだけの、深い事情と
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)