“ずきやう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
誦経66.7%
誦經33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本堂も隙間がない位に一杯に信者が集つて、異口いく同音に誦経ずきやうした。その中に雑つて、慈海の誦経の声は一段高く崇厳に高い天井に響いて聞えた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
仮名もろくに書けないものには、道風の書もつまらないぢやないか? 信心気しんじんきのちつともないものには、空海上人の誦経ずきやうよりも、傀儡くぐつの歌の方が面白いかも知れない。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
暫くして、本堂の前に行つて端坐したかれは、長い長い間、誦経ずきやうの声をやめなかつた。それは皆なかの女の為めに、罪の多いかの女のために……。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
義輔 「しかしだね。しかし天才は君の云ふやうに、罪ばかり作つてはゐないぢやないか? たとへば道風の書を見れば、微妙な筆力に動かされるとか、空海上人の誦経ずきやうを聞けば——」
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
誦經ずきやういま、咽びまじり
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)