“すあはせ”の漢字の書き方と例文
語句割合
素袷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日出ひので前の水汲に素袷すあはせの襟元寒く、夜は村を埋めて了ふ程の虫の声。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
晩秋のある日、神田の裏長屋の上にも、赤蜻蛉あかとんぼがスイスイと飛んで、凉しい風が、素袷すあはせの襟から袖から、何んとも言へない爽快さうくわいさを吹き入れます。
三十前後の小柄な好い男で、素袷すあはせ銀鎖ぎんぐさりの肌守り、腕から背中へ雲龍の刺青ほりものがのぞいて、懷中にはさやのまゝの匕首あひくちが、無抵抗に殺されたことを物語つてをります。