“じょうさいや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
定斎屋60.0%
錠剤屋20.0%
錠斎屋20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
苗売り、金魚売り、虫売りの声々、カタンカタンという定斎屋じょうさいやの音、腹を見せて飛ぶ若い燕の、健康そうな啼き声などにも、万物生々たるこの季節の、清々すがすがしい呼吸が感ぜられた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かた、かた、かたと金具を鳴らして錠剤屋じょうさいやが通り過ぎた。色の黒い錠剤屋が汗ばんだ額を光らせて、ちらとお高を見て通った。すぐあとから、尾を巻いた犬が、土をかいでいった。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
あとはまた眠気をもよお沈黙しじまが、狭い床店の土間をのどかに込めて、本多隠岐守ほんだおきのかみ殿どのの黒板塀に沿うて軽子橋の方へ行く錠斎屋じょうさいやの金具の音が、薄れながらも手に取るように聞こえて来るばかり——。