“じょうかんぱん”の漢字の書き方と例文
語句割合
上甲板100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
燁代さんが、美しい眉をひそめた時、潜水艦は上甲板じょうかんぱんの、巨砲を積んだ大砲塔のもの凄い形をまる出しにして、もうすっかり浮き上って来たのである。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
そこを二三度も石炭籠すみかごを担いで往復してから急に上甲板じょうかんぱんめたい空気に触れると、眼がクラクラして、足がよろめいて、鬼のような荒くれ男が他愛なくブッおれるんだ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
終夜が波の響と風の音と、それに雑多の——それは帆檣ほばしらに降る、船室の屋根の上甲板じょうかんぱんに降る、吊ボートに降る、下の甲板に降る、通風筒に吹きつける、欄干てすりに降る、——雨の音であった。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)