“じゅうさんがた”の漢字の書き方と例文
語句割合
十三潟100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わずかに残った記憶の中を捜すと、男鹿の突角の高地、八戸はちのへの後ろの山、津軽の十三潟じゅうさんがたの出口の野などでは、無数の蝦夷菊えぞぎくの野生を見た。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
青森県の十三潟じゅうさんがたのような、広いあさいぬまのほとりに住む村々では、細い一種のあしを苅ってきて、葉をむしりててそれで屋根を葺いている。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
私が青森大林区署の官用軌道の軽便に乗せてもらって、十三潟じゅうさんがたの寂しい岸から、荒れた昔の恋の泊りを見に行ったのは、たしか一昨年のこの月二十七日の雨の日であった。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
この方面においては、北は津軽の十三潟じゅうさんがた、秋田の八郎潟から、南は筑紫つくし香椎かしい潟、宗像むなかたに及んでいる。北国においては、ガタとはまた平地の湖を意味する普通名詞である。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
陸奥むつ北津軽郡の福浦のごときは、十三潟じゅうさんがたの南岸に当ってやや水辺から遠いけれども、これはおそらくは村が地名を携えて引き移ったのではなく、後年に潟地が乾いて新土が附加したためで
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)