“さけかす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酒粕50.0%
酒糟50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ヤタロウ いったん塩漬にしたものを出して、甘酒の中に酒粕さけかすを入れたものへ漬け直すのを、どういうわけでかヤタロウという土地がある(富山市近在方言集)。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
酒粕さけかすに漬けた茄子なすが好きだというので、冬のうちから、到来物とうらいものの酒粕をめばりして、台所の片隅に貯えておき、茄子の出る夏を楽しみに待ち受ける、というような、こまかい神経のくばり方が
藤村の個性 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
疲労と酒糟さけかすに酔ったようにしどろもどろになって、言葉と言葉とのあいだに大空間と大暗黒とを暗示したような黒い割け目を生じた。
李典は、書簡を持たせて、使奴につかえば似合う。満寵まんちょうには、酒糟さけかすでも喰らわせておき、酒樽のタガを叩かせておくとちょうどいい。徐晃じょこうは、いぬころしに適任だ。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)