“こぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小競90.0%
巨勢10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マヘボ付近の大岩窟中に潜入した兇蕃たちは時折り警備線を突破しては討伐隊と小競こぜりあいを演じていた。隊を悩ますところ少くなかったが、しかし、彼ら自身の被害はさらに大きかった。
霧の蕃社 (新字新仮名) / 中村地平(著)
領主の織田信秀おだのぶひでと、隣国の今川義元いまがわよしもととは、両立しない二つの勢力だった。国境方面では、絶えずどこかで小競こぜり合いがあった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ほろ/\と椿こぼれて雨かすむ巨勢こぜの春野に雉子なくなり」という歌は、美しいことは美しいけれども、大和絵風の繊麗にした傾がある。茎立つ麦に啼く雉子のたくまざるにかぬような気がする。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)