“こげき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
罅隙60.0%
戸隙40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そが罅隙こげきよりしぼりいださるる水は膠のごとく滴り、ここに通へる潮の色はあやしき光を漾はすところ、ただ暗黒のつばさに覆はれたる冥界の消息の幽かに声ならぬ声に伝へらるるあるのみ。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
もし、空中に果たしてかくのごとき塵毛の存するかを試みんと欲せば、旭日の光線の戸隙こげきより入るときに、その光線中に無数の塵毛のかかるを見て知るべし。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)
ますます不審に思い戸隙こげきより内をうかがうに、ただ、うめのひとりしたるを見しのみ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
一時過ぎて毛虫を見るというは、塵毛の指端につくには多少の時間を要するによる。およそ空気中に塵毛の多く浮かびおるは、晴天の朝、旭光の戸隙こげきに入るときにたやすく見るべし。
妖怪学 (新字新仮名) / 井上円了(著)