“こうぼうむぎ”の漢字の書き方と例文
語句割合
弘法麦100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕等は弘法麦こうぼうむぎの茂みをけ避け、(しずくをためた弘法麦の中へうっかり足を踏み入れると、ふくらはぎかゆくなるのに閉口したから。)
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は彼の言葉の通り、弘法麦こうぼうむぎれになった砂の中へ片手を差しこんで見た。するとそこには太陽の熱がまだかすかに残っていた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕等のいるのは何もない庭へ葭簾よしず日除ひよけを差しかけた六畳二間ふたまの離れだった。庭には何もないと言っても、この海辺うみべに多い弘法麦こうぼうむぎだけはまばらに砂の上にを垂れていた。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「このへんに生えている草は弘法麦こうぼうむぎじゃないね。——Nさん、これば何と言うの?」
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)