“くろらしゃ”の漢字の書き方と例文
語句割合
黒羅紗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私の乗った方には、二重マワシを着た長顔の鬚の白い老人と、黒羅紗くろらしゃの筒袖の外套を着た三十恰好の商人体しょうにんていの男とが乗っていた。
遠野へ (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
黒羅紗くろらしゃの立派なジャンパーを腰のところで締め、綺麗きれい剃刀かみそりのあたったあごを光らせながら、清二は忙しげに正三の部屋の入口に立ちはだかった。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
芝の大鐘おおがねは八ツ時でちらり/\と雪の花が顔に当る処へ、向うから白張しらはりの小田原提灯を点けて、ドッシリした黒羅紗くろらしゃの羽織に黒縮緬の宗十郎頭巾そうじゅうろうずきん紺甲斐絹こんがいきのパッチ尻端折しりはしおり
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)