“きしゅん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
奇俊33.3%
季春33.3%
帰駿33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
至順しじゅん年間の事である。長江ちょうこうに臨んだ古金陵こきんりょうの地に、王生おうせいと云う青年があった。生れつき才力が豊な上に、容貌ようぼうもまた美しい。何でも奇俊きしゅん王家郎おうかろうと称されたと云うから、その風采ふうさい想うべしである。
奇遇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「男爵も此の時分はまだ御盛ごさかんであったな。丁酉ていゆうとし季春きしゅんというとわしが辞職する前の年だ。」
春雨の夜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すみやかに大任を解き関東へ帰駿きしゅんあって、すこしも未練がましくない衷情を表されるこそしかるべきだと申し上げた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)