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『春雨の夜』
ふりがな文庫
『
春雨の夜
(
はるさめのよる
)
』
雨戸がしまったので午後から降出した雨の音は殆ど聞えなくなった。 女中の知らせに老夫婦は八畳の茶の間へ来て、膳の前に置かれた座布団に坐ると二人ともに言合したように身のまわりを見廻した。 昨日まで——昨日の夕飯の時までこの八畳の茶の間にはもう一 …
著者
永井荷風
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「明星 第一卷第七號」1922(大正11)年5月1日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約7分(500文字/分)
朗読目安時間
約12分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
為子
(
ためこ
)
丁酉
(
ていゆう
)
啻
(
ただ
)
季春
(
きしゅん
)
実家
(
さと
)
寅雄
(
とらお
)
御盛
(
ごさかん
)
歳
(
とし
)
清子
(
きよこ
)
長雄
(
ながお
)