“ききうで”の漢字の書き方と例文
語句割合
利腕100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
途端に早くも兵馬は、この者の利腕ききうでを取ろうとして、案外にもそれが、フワリとして手答えのないのに、ハッとしました。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それと同時に、かれの利腕ききうでを取ろうとした一人の手先はあっと云って倒れた。松蔵はふところに呑んでいた短刀をぬいて、相手の横鬢よこびんを斬り払ったのであった。
半七捕物帳:31 張子の虎 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
地には落さじとやうにあわふためき、油紙もて承けんとる、その利腕ききうでをやにはにとらへて直行は格子こうしの外へおしださんと為たり。彼はおされながら格子にすがりて差理無理しやりむり争ひ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)