“きえゆ”の漢字の書き方と例文
語句割合
消行100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまだかつてわれはいかなる国にもくまで心地よく消行きえゆく如き調和せる彩色摺さいしきずりを見たる事なし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いずれ藻屑と消行きえゆくしばしの命を、ここに繋留つなぎとむる男女あり。
片男波 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
これを例するに日本の女の物思ふ時片手の上にうなじささへ物かんとする時ひざまづきたるももの上に両手を置きややななめに首を傾けて物いふさまその消行きえゆくが如き面影おもかげのいかに風情ふぜい深きや。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)