“おうちもん”の漢字の書き方と例文
語句割合
樗門100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さし出がましいが、おゆるしによって、道誉もおかこいの給仕人きゅうじびととして折々、樗門おうちもん出仕しゅっしいたしますゆえ、おふくみおきを」
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
樗門おうちもんの向うは、疎林そりんにかこまれた別院である。いちめん大地はち落葉で埋まって見え、せきとして、人声もない。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庁や樗門おうちもんの内へも、道誉は折々には姿をみせたが、しかし、獄中の帝へ、われから近づいたことはいちどもない。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「例の、樗門おうちもんの内にいる毛利時親とやらいう怪態けたいな老兵学者が、どうしても、お目にかかりたいと、ごくを叩いて、わめきおりまする。……あの吐雲斎とうんさいとも申す老いぼれでございますが」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お座所は、樗門おうちもんの獄舎から庁の主殿しゅでんの一室へうつされていたのである。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
樗門おうちもんの獄を出して、飯をたくさん食わせてやれ」
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)