“おうかっしょく”の漢字の書き方と例文
語句割合
黄褐色100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつの間にやら殆ど全部むしばまれて、それに黄褐色おうかっしょくのきたならしい斑点はんてんがどっさり出来てしまっていることに、その朝、私は始めて気がついたのだった。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
みじかい秋の日はぐに夕暮れであった。古びた家の黒い天井の下は、たそがれの来るのも早かった。置かれた燭台では、すすの多い黄褐色おうかっしょくの百目ろうそくが赤く燃えていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
すすけた黄褐色おうかっしょく千切ちきがたあるいは分銅形をしたものの、両端にぼんやり青みがかった雲のようなものが見える。ニコルを回転すると、それにつれて、この斑点もぐるぐる回る。
錯覚数題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)