“うるしぬ”の漢字の書き方と例文
語句割合
漆塗100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
木鹿軍の兵は、その顔も皮膚も真っ黒で、まるで漆塗うるしぬりの悪鬼羅刹らせつことならない。しかも大王のうしろには、つながれた猛獣の群れが、尾を振り、雲を望んでえていた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紺の股引ももひき腹掛はらがけを着た米友は、例の眼をクリクリさせて、自分のまわりを取捲いている群集を見廻し、高さ一丈二尺ほどある漆塗うるしぬりの梯子を大地へ押し出して、それに片手をかけました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まあどうかわしのいうことを聞くがよい。お前は上等の黒ラシャを着、漆塗うるしぬりの舞踏靴ぶとうぐつをはき、髪の毛を縮らし、いいにおいの油をぬり、下等な女を喜ばせ、きれいになりたがっている。