“うつしみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
現身100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぴよぴよと啼くは雛鶏ひなどり。雀子はちゆちゆとさへづり、子を思ふ焼野の雉子きぎすけんけんと夜も高音うつ。現身うつしみの鳥の啼くのなぞもかく物あはれなる。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
そうしているうちに、南郷綾麿の心もまた、少しずつではあったにしても、現身うつしみの温かい血肉を盛った、香折の可憐さに傾いて来たことも事実でした。
けれどかれは、夜も抱き、昼も抱き——抱いて、とろとろと、まどろむときは、夢のなかに現身うつしみの袈裟をみた。