“いしのみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
石鑿100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
礁へ石鑿いしのみを打ちこむと、血が出たとか、前日まえのひに欠いであった処が、翌日あくるひ往くと、元の通りになっておったとか、何人たれかが夜遅くよっぱらって、此の上を歩いておると、話声がするから
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この二つの石塔が、どことは知らぬ荒草離々たる裾野の中に、まだ石鑿いしのみのあとあざやかに並んでいる。近づいて見ると、その後ろに墓守が二人、しきりに穴掘りをしている。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
与八は、そのグロテスクな石像を作事小屋に担ぎ込んで、後ろの糸革袋いとかわぶくろの中から取り出したのが金槌かなづち石鑿いしのみです。それを両手に持って、小屋の中へ立てかけた悪女の女人像をじっと見据えました。
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)