“あまぐわいたう”の漢字の書き方と例文
語句割合
雨外套100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、長崎を立つ段になると、僕自身うつかり上野屋うへのや雨外套あまぐわいたうを忘れて来てしまつた。菊池の嬉しがるまいことか、忌々いまいましくも大笑ひをしていはく、「君もまた細心さいしんは誇れないね。」(同上)
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかもやうやく帰つて来ると、雨外套あまぐわいたうも一人では脱げない程、酒臭い匂を呼吸してゐた。信子は眉をひそめながら、甲斐甲斐かひがひしく夫に着換へさせた。夫はそれにも関らず、まはらない舌で皮肉さへ云つた。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)