“あとすざ”の漢字の書き方と例文
語句割合
後退100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さあ皆が大いにあわててバックをして見たが一生懸命漕いだ勢いでどろに深くい込んだ艇はちっとも後退あとすざりをしない。
競漕 (新字新仮名) / 久米正雄(著)
女は思わず後退あとすざりをした。しかし、そうした心が恥かしくもあり、男のことを思えば気の毒にもなって、その切なる頼みを無下に拒むわけにも行かなかった。
暗中の接吻 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
と、心の中でつぶやいた——おやじは、兄貴のフェリックスにはちゃんと接吻をした。後退あとすざりなんかしないで、するままにさせていた。どういうわけで、このおれを避けるのだ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)