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『短夜の頃』
ふりがな文庫
『
短夜の頃
(
たんやのころ
)
』
毎日よく降つた。もはや梅雨明けの季節が來ている。町を呼んで通る竿竹賣の聲がするのも、この季節にふさはしい。蠶豆賣の來る頃は既に過ぎ去り、青梅を賣りに來るにもやゝ遲く、すゞしい朝顏の呼聲を聞きつけるにはまだすこし早くて、今は青い唐辛の荷をかつ …
著者
島崎藤村
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
小竹
(
をだけ
)
象
(
すがた
)
唐辛
(
たうがらし
)
柳川
(
やながは
)
泥鰌
(
どぜう
)
蓴菜
(
じゆんさい
)
袷
(
あはせ
)
單衣
(
ひとへ
)
團扇
(
うちは
)
嫰
(
わか
)
嫰葉
(
わかば
)
篠
(
しの
)
簾
(
すだれ
)
香氣
(
にほひ
)