安吾の新日本地理あんごのしんにほんちり05 消え失せた沙漠―大島の巻――05 きえうせたさばく―おおしまのまき――
この正月元旦に大島上空を飛行機で通過したとき(高度は三千メートルぐらいだったらしい)内輪山の斜面を熔岩が二本半、黒い飴ン棒のように垂れていただけであった。くすんだ銀色の沙漠はまだ昔のままであった。だいたい機上から見下した山というものは、およ …
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