この正月元旦に大島上空を飛行機で通過したとき(高度は三千メートルぐらいだったらしい)内輪山の斜面を熔岩が二本半、黒い飴ン棒のように垂れていただけであった。くすんだ銀色の沙漠はまだ昔のままであった。だいたい機上から見下した山というものは、およ …
著者 | 坂口安吾 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行 |
初出 | 「文藝春秋 第二九巻第九号」1951(昭和26)年7月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約26分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約43分(300文字/分) |
題名が同じ作品