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『築地河岸』
ふりがな文庫
『
築地河岸
(
つきじがし
)
』
門鑑を立っている白服にかえして前の往来へ出ると、ひどいぬかるみへ乱暴に煉瓦の破片をぶちこんで埋めたまま乾きあがっている埃っぽい地面とギラギラした白雲との間から、蒸れかえった暑気が道子の小柄な体をおし包んだ。 永年その一画には高い高い煉瓦塀が …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新女苑」1937(昭和12)年9月号
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約16分(500文字/分)
朗読目安時間
約27分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
義兄
(
にい
)
啣
(
くわ
)
団扇
(
うちわ
)
意嚮
(
いこう
)
所謂
(
いわゆる
)
毮
(
むし
)
漸々
(
ようよう
)
葭簀
(
よしず
)
雀斑
(
そばかす
)
駭
(
おどろ
)
騰
(
あが
)
鬱金
(
うこん
)