民家みんか)” の例文
このため兩少年りようしようねん各自かくじ家屋かおくのみならず、重幸少年しげゆきしようねんごときは隣接りんせつした小學校しようがつこう二十戸にじゆつこ民家みんかとを危急ききゆうからすくたのであつた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
とき幾多いくた民家みんか猶且やつぱり非常ひじやう慘害さんがいかうむつて、村落むらすべては自分じぶんしのぎがやつとのことであつたので、ほとんど無用むようであるれう再建さいこんかへりみるものはなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
民家みんかのき戸板といたをだして、そこに野宿のじゅくをする覚悟かくごのものが幾組いくくみとなく見うけられた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これが警戒管制です。僕、受持は、水の公園と、あの並び一町ほどの民家みんかなんです
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
郡内の萱屋かややは、山からこちらの東京都西部の民家みんかとは、だいぶん形がちがっていて、横に長い家はだんだんすくなく、二階のある高い家が多くなっているが、それでも三角の角度だけは
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
いまなほ神社じんじや民家みんかのこつてゐるふるつくかた參考さんこうにするほかはありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ぱん民家みんかもまたこれにおうじて一だい主義しゆぎから漸次ぜんじ永代主義えいだいしゆぎすゝんだ。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
戦国時代の城下じょうかの町のように、民家みんかは焼けるもの、火がくれば家財をかかえて、逃げればよいものというような考えかたがだんだんと消えて、ここは一国の大切なみやこだ、これを美しくし
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)