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彩
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さい
ふりがな文庫
“
彩
(
さい
)” の例文
まだ
顏
(
かほ
)
は見えぬけれど着物の色
彩
(
さい
)
で少女と知れる
姿
(
すがた
)
が現はれると、自分の
愛
(
あい
)
人ではないかと思つて見たりするのである。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
引つ切りなしに揚がる花火、五
彩
(
さい
)
の火花が水を染めて、『玉屋ア、鍵屋ア』といふお定まりの褒め言葉が、川
面
(
づら
)
を壓し、橋を搖るがして、何時果つべしとも思はれません。
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
こまどりの
唄
(
うた
)
をうたった、あのいい
音色
(
ねいろ
)
が
耳
(
みみ
)
に
聞
(
き
)
こえるような、また、
笛
(
ふえ
)
や、
太鼓
(
たいこ
)
や、
笙
(
しょう
)
の
音色
(
ねいろ
)
などが、五
彩
(
さい
)
の
美
(
うつく
)
しい
夕雲
(
ゆうぐも
)
の
中
(
なか
)
からわいて、
海
(
うみ
)
の
上
(
うえ
)
まで
聞
(
き
)
こえてくるような
紅すずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
五
彩
(
さい
)
の
漣
(
さゞなみ
)
は
鴛鴦
(
おしどり
)
を
浮
(
うか
)
べ、
沖
(
おき
)
の
巌
(
いはほ
)
は
羽音
(
はおと
)
とゝもに
鵜
(
う
)
を
放
(
はな
)
ち、千
仭
(
じん
)
の
断崖
(
がけ
)
の
帳
(
とばり
)
は、
藍瓶
(
あゐがめ
)
の
淵
(
ふち
)
に
染
(
そ
)
まつて、
黒
(
くろ
)
き
蠑螈
(
ゐもり
)
の
其
(
そ
)
の
丈
(
たけ
)
大蛇
(
おろち
)
の
如
(
ごと
)
きを
沈
(
しづ
)
めて
暗
(
くら
)
い。
数々
(
かず/\
)
の
深秘
(
しんぴ
)
と、
凄麗
(
せいれい
)
と、
荘厳
(
さうごん
)
とを
想
(
おも
)
はれよ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
無数の紅い
龍舌旗
(
りゅうぜつき
)
を帆ばしらにひるがえし、
船楼
(
せんろう
)
は五
彩
(
さい
)
に塗ってあった。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
此
(
こ
)
の
色
(
いろ
)
三つを
重
(
かさ
)
ねて、ひた/\と
映
(
うつ
)
つて、
藍
(
あゐ
)
を
浮
(
うか
)
べ、
緑
(
みどり
)
を
潜
(
ひそ
)
め、
紅
(
くれなゐ
)
を
溶
(
と
)
かして、
寄
(
よ
)
る
波
(
なみ
)
や、
返
(
かへ
)
す
風
(
かぜ
)
に、
紅紫
(
こうし
)
千
輪
(
りん
)
の
花
(
はな
)
忽
(
たちま
)
ち
敷
(
し
)
き、
藍碧万顆
(
らんぺきばんくわ
)
の
星
(
ほし
)
倐
(
たちま
)
ち
開
(
ひら
)
いて、
颯
(
さつ
)
と
流
(
なが
)
るゝ七
彩
(
さい
)
の
虹
(
にじ
)
の
末
(
すゑ
)
を
湖心
(
こしん
)
最
(
もつと
)
も
深
(
ふか
)
き
処
(
ところ
)
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“彩”の意味
《名詞》
(いろどり)色をつけること。配色。
(だみ)金泥や銀泥で彩色すること。
(出典:Wiktionary)
彩
常用漢字
中学
部首:⼺
11画
“彩”を含む語句
彩色
色彩
光彩
彩色硝子
彩画
彩雲
極彩色
五彩
薄彩色
彩色画
彩畫
淡彩
彩糸
迷彩
彩虹
風彩
彩絹
色彩間苅豆
彩色絵
彩玻璃
...