“彩糸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いろいと75.0%
さいし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
表装の布地きれはチョット見たところ織物のようであるが、眼を近づけて見るとそれは見えるか見えぬ位の細かい彩糸いろいとや金銀の糸で、極く薄い絹地の目を拾いつつ
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そのいずれも彩糸いろいとは使わないで、ひとえに浅みどりの柳の葉を、針で運んで縫ったように、姿を通して涼しさのなびくと同時に、袖にも褄にもすらすらと寂しの添った、せぎすな美しいひと
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
実物を手に入れた事がないから分析的な内容は判然しないが、強いアルカリ性のものである事は間違いないようである。すなわちこの毒を検するに彩糸さいしを以てす。黒糸こくしを黄化す、青糸せいしを赤変す。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)