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妾
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せふ
ふりがな文庫
“
妾
(
せふ
)” の例文
忠宗は世を去る三年前に、紀伊の連れてゐる初子の美しくて賢いのに目を附けて、子綱宗の
妾
(
せふ
)
にしようと云ふことを、紀伊に話した。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其父
(
そのちち
)
、
戰
(
たたか
)
ひて
(七三)
踵
(
くびす
)
を
旋
(
めぐら
)
さずして、
遂
(
つひ
)
に
敵
(
てき
)
に
死
(
し
)
せり。
呉公
(
ごこう
)
、
今
(
いま
)
又
(
また
)
其子
(
そのこ
)
を
吮
(
す
)
ふ。
妾
(
せふ
)
、
(七四)
其死所
(
そのししよ
)
を
知
(
し
)
らず。
是
(
ここ
)
を
以
(
もつ
)
て
之
(
これ
)
を
哭
(
こく
)
するなり
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
すみやかに去れといふ。
真女子
(
まなご
)
涙を流して、まことにさこそおぼさんはことわりなれど、
二三三
妾
(
せふ
)
が
言
(
こと
)
をもしばし聞かせ給へ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
と云へる有様の
歴々
(
あり/\
)
と目前に現はれ、しかも
妾
(
せふ
)
は
禹
(
う
)
の位置に立ちて、
禹
(
う
)
の言葉を口に
誦
(
しよう
)
し、
龍
(
りよう
)
をして
遂
(
つひ
)
に
辟易
(
へきえき
)
せしめぬ。
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
旗野に
一人
(
いちにん
)
の
妾
(
せふ
)
あり。名を
村
(
むら
)
といひて寵愛
限無
(
かぎりな
)
かりき。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
推するに霧渓二世瑞仙の所謂「嘗游于藝華時、妾挙一男二女、(中略)二女皆夭」の文中、
妾
(
せふ
)
と一男とは虚で、二女は実であつた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
妾
(
せふ
)
は
児
(
じ
)
の
重
(
かさ
)
ね/″\
龍
(
りよう
)
に
縁
(
えん
)
あるを
奇
(
き
)
として、それに
因
(
ちな
)
める名をば
命
(
つ
)
けつ、
生
(
お
)
ひ先きの
幸
(
さち
)
多かれと
祷
(
いの
)
れるなりき。
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
晏平仲嬰
(
あんぺいちうえい
)
は、
(三六)
莱
(
らい
)
の
夷維
(
いゐ
)
の
人
(
ひと
)
也
(
なり
)
。
齊
(
せい
)
の
靈公
(
れいこう
)
・
莊公
(
さうこう
)
・
景公
(
けいこう
)
に
事
(
つか
)
へ、
節儉力行
(
せつけんりよくかう
)
を
以
(
もつ
)
て
齊
(
せい
)
に
重
(
おも
)
んぜらる。
既
(
すで
)
に
齊
(
せい
)
に
相
(
しやう
)
として、
(三七)
食
(
しよく
)
は
肉
(
にく
)
を
重
(
かさ
)
ねず、
妾
(
せふ
)
は
(三八)
帛
(
きぬ
)
を
衣
(
き
)
ず。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
柏軒の家では九日に
妾
(
せふ
)
春が次男鉄三郎を生んだ。後
徳安
(
とくあん
)
と改称し、
立嫡
(
りつてき
)
せられて父の後を襲ぎ、
磐安
(
ばんあん
)
と云ひ、維新の時に及んで
磐
(
いはほ
)
と称した。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
久
(
ひさ
)
し
振
(
ぶ
)
りの
妾
(
せふ
)
が帰郷を
聞
(
きゝ
)
て、親戚ども
打寄
(
うちよ
)
りしが、母上よりは
却
(
かへつ
)
て
妾
(
せふ
)
の顔色の常ならぬに驚きて、
何様
(
なにさま
)
尋常
(
じんじやう
)
にてはあらぬらし、医師を迎へよと口々に
勧
(
すゝ
)
め呉れぬ。
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
今者
(
いま
)
妾
(
せふ
)
其
(
そ
)
の
出
(
い
)
づるを
觀
(
み
)
るに、
志念
(
しねん
)
深
(
ふか
)
し、
常
(
つね
)
に
以
(
もつ
)
て
(六一)
自
(
みづか
)
ら
下
(
くだ
)
る
者
(
もの
)
有
(
あ
)
り。
今
(
いま
)
、
子
(
し
)
は
長
(
た
)
け八
尺
(
しやく
)
、
乃
(
すなは
)
ち
人
(
ひと
)
の
僕御
(
ぼくぎよ
)
と
爲
(
な
)
り、
然
(
しか
)
も
子
(
し
)
の
意
(
い
)
自
(
みづか
)
ら
以
(
もつ
)
て
足
(
た
)
れりと
爲
(
な
)
す。
妾
(
せふ
)
是
(
ここ
)
を
以
(
もつ
)
て
去
(
さ
)
るを
求
(
もと
)
むる
也
(
なり
)
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
柏軒は後狩谷氏
俊
(
しゆん
)
を
娶
(
めと
)
つた。又一
妾
(
せふ
)
佐藤氏春を
畜
(
やしな
)
つてゐた。しかし疎桐の生れたのは狩谷氏の未だ来り
嫁
(
か
)
せざる前である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
然らば奥州話にある仏眼寺の墓の
主
(
ぬし
)
は
何人
(
なんぴと
)
かと云ふに、これは綱宗の
妾
(
せふ
)
品
(
しな
)
と云ふ女で、初から
椙原氏
(
すぎのはらうぢ
)
であつたから、子孫も椙原氏を称したのである。品は吉原にゐた女でもなければ、高尾でもない。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“妾”の解説
妾(めかけ、しょう)とは、婚姻した男性が、妻以外にも囲う女性のことで、経済的援助を伴う愛人を指す。
(出典:Wikipedia)
妾
漢検準1級
部首:⼥
8画
“妾”を含む語句
外妾
愛妾
洋妾
妾腹
寵妾
妾宅
妻妾
男妾
妾達
婢妾
妾狂
侍妾
蓄妾
御妾腹
妓妾
妾等
嬖妾
嬪妾
世間妾形気
側妾
...