“下女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げじょ46.8%
げぢよ21.3%
おんな10.6%
げじよ4.3%
はしため4.3%
おさん2.1%
したおんな2.1%
しもめ2.1%
しもをんな2.1%
めらし2.1%
バブウ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるばんのことです。おじょうさんは、ふと、いままで本箱ほんばこうえいた、お人形にんぎょうのことをおもしていました。そして、下女げじょんで
風の寒い世の中へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
文庫ぶんこ御宅おたくのでせうね。いんでせうね」とねんして、にもらない下女げぢよどくがらしてゐるところへ、最前さいぜん仲働なかばたらき
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
だれだって、下女おんなじゃあるまいし、肝心な子息むすこに相談もしずに、さっさとよめを追い出してしまおうた思わないわね。それに旦那様もお年が若いからねエ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
上杉うえすぎといふ苗字めうじをばいことにして大名だいめう分家ぶんけかせる見得みえぼうのうへなし、下女げじよには奧樣おくさまといはせ、着物きものすそのながいをいて、ようをすればかたがはるといふ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
われはその夜家にありて、二親の帰るを待ちしに、下女はしため来て父母帰り玉ひぬといふ。喜びて出迎ふれば、父かれて帰り、母は我を抱きて泣きぬ。
うたかたの記 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「娘さんも小婢こおんなも遁がした。下女おさんどんは一所に手伝った。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下女したおんなを労わる情からである。
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
われ尾州の民間よりいでたれば、草るすべは知りたれど、筆とる事は得知らず、ただわが母、内裏だいりのみづし所の下女しもめたりしが、ある夜のゆめに幾千万の御祓箱みはらひばこ、伊勢より播磨はりまへさしてすき間もなく
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(中略)下女しもをんな(中略)何心なにごころなくあぜづたひにく向うのかた、すすきのかげより思ひがけなく、下男しもをとこ横だきにして池中ちちうへなげ入れける。(中略)
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「あぶらやさ下女めらしにやったら? この頃あ、手不足で、下女探してるって話しだよ」
凍雲 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
球江は下女バブウに市場から、辛子つきの燒鷄サツテを二十本ばかり買はせてきて、眞鍋と二人で蚊帳のなかで食べた。今日も暑い。
ボルネオ ダイヤ (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)