朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅あさかのみやでんかにじしてみなみアルプスのたび
寝覚の耳元へいきなりザアと大雨の降るような谷川の音が聞えた。目を開けると暁の色はまばらに繰り寄せた雨戸の間を洩れて、張り換えた障子に明るく映っている。宵の内に迷い込んだものと見えて、一疋の日蔭蝶が障子の桟に止まっているのが目に付く。何処から …
作品に特徴的な語句
かえっ あい がち おく ばかり 午下ひるさがり つい かつ かね および さか ずつ 思召おぼしめし 河楊かわやなぎ ながれ 点綴てんてい ゆだ 荷拵にごしらえ ばか 足馴あしならし はるか あらわ うち もっ おっ 偃松はいまつ まま その 其儘そのまま 其処そこ かね 出頂でっちょう いや また ただ 大蓬おおよもぎ 天子てんし それ 姫菅ひめすげ まっと なお 尾白おじろ 屡々しばしば 岩梅いわうめ 岩衾いわぶすま 岳樺だけかんば かさ 幔幕まんまく 御坂みさか 忌々いまいま ことごと 悪沢わるさわ 愈々いよいよ はばか 懸巣かけす えぐ えら はかど 斯様かよう 杜鵑ほととぎす まき 止度とめど この 此処ここ 流石さすが 濛々もうもう あぶ しか ねぎら 珍車ちんぐるま かしこ ぴき 白峰しらね 白崩しろくずれ 白檜しらべ 目細めぼそ 瞰下みおろ 磽确こうかく やや つい 羊羹ようかん 芦安あしやす 苔桃こけもも よもぎ ふき 薬研やげん 蝮蛇まむし わだかま もと 足拵あしごしら