小曲二十篇しょうきょくにじっぺん
よする年波とゞめかねず、 われや落葉あわれ淋し。 名知れぬ浜に流れ漂ひ、 朽つるその日あやめわかぬ。 白く冷たき浪のたわれ、 目的知らねば運命のまゝに、 浮きつ沈みつ夜を日にかへし、 息む隙なき道のつかれ。 暗らき浮き世をたどる心、 なほも …