“真夏”の読み方と例文
旧字:眞夏
読み方割合
まなつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、たまたま真夏まなつになって、あめらないことがありました。そんなときは、むらの百しょうは、どんなにこまったでありましょう。
娘と大きな鐘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
勘太郎の村から十丁ばかりはなれた所に光明寺こうみょうじという寺があった。山を少し登りかけた深い杉森すぎもりの中にあって、真夏まなつの日中でもそこは薄寒うすさむいほど暗くしんとしていた。
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
つい今しがたまで雨を恋しがって居た乾き切った真夏まなつあえぎは何処へ往ったか。唯十分か十五分の中に、大地は恐ろしい雨雲の下に閉じこめられて、冷たいくら冥府よみになった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)