“齲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むしば80.0%
むし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
象はガリガリ戸棚のなかで暴れた。(ガリガリガリと云ふ音は、その頃正三のむしば歯を切り取った厭な機械の音に似てゐた。)
恐怖教育 (新字旧仮名) / 原民喜(著)
そういう「近代」が、——生活の生地が——名人六代目菊五郎をさえむしばんでいないとは云えないと思います。
役者の顔 (新字新仮名) / 木村荘八(著)
そして、年ばえもそう大しては違わない、一つか二つほど上であろう。色が白くて、笑靨えくぼが深かった、笑うと、すこしむしっている糸切歯やえばが唇からこぼれて見える。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)