鼠掛ねずみが)” の例文
純一は這入ると直ぐ、座布団の明いているのを見附けて据わって、鼠掛ねずみがかった乳色の夕べの空気を透かして、ぽつぽつ火の附き始める向河岸を眺めている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)