黒竜江こくりゅうこう)” の例文
あたかも彼がシベリヤの極東オコツク海岸に達したるの時にして、爾来じらい満州をおかし、黒竜江こくりゅうこうの両岸をみだし、機に臨み変に応じ、経略けいりゃく止むなく
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
露国ろこくは、五ヶ年計画完成し、世界第一の大陸軍をようして、黒竜江こくりゅうこうを渉り、日本の生命線満洲一帯を脅かそうとしている。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
朝鮮満洲吉林きつりん黒竜江こくりゅうこうなどは紫色の内にあれど北京とも天津とも書きたる処なきは余りに心細き思ひせらる。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
... 察哈爾チチハル吉林きちりん黒竜江こくりゅうこうは——、馬賊が出るというし、こいつもいけない!……」そこで、いくら考えてみても格別にこれといった所もないので、「幸福な家庭」の所在はAということに仮定した。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)