黄檗宗おうばくしゅう)” の例文
また自分はそんな冒険な事をやらないでも黄檗宗おうばくしゅうの一寺の住職じゅうしょくになって居りさえすればごく安楽に過せる位置までに進んで居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
黄檗宗おうばくしゅうのお寺ですから、下にずっとかわらを敷き詰めて、三方腰掛になっているのは支那風なのでしょう。御墓所は本堂の右手裏にありました。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
それらの光景は私の眼にはただち北斎ほくさいの画題を思起おもいおこさせる。いつぞや芝白金しばしろかね瑞聖寺ずいしょうじという名高い黄檗宗おうばくしゅうの禅寺を見に行った時その門前の閑地に一人の男がしきりと元結の車を繰っていた。