麻利耶マリヤ)” の例文
麻利耶マリヤ観音くわんのん、そんな事を云ふものではありません。あの方もあなたと同じやうに、西洋文明の命の火を胸の中に宿してゐるのですもの。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
顔もあなたはわたしの国のおん母麻利耶マリヤとは大違ひです。ましてあのかたを御覧なさい。成程なるほどあの方もこの国では、阿蘭陀オランダ人と云ふかも知れません。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
老人は石垣の上に懸けた麻利耶マリヤの画像を仰ぎながら、高声に「はれるや」をとなへてゐる。
商賈聖母 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「さあ、それはあなた自身の御判断に任せるよりほかはありますまい。が、ともかくもこの麻利耶マリヤ観音には、気味の悪い因縁いんねんがあるのだそうです。御退屈でなければ、御話しますが。——」
黒衣聖母 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
麻利耶マリヤ観音は約束通り、祖母の命のある間は、茂作を殺さずに置いたのです。
黒衣聖母 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
鸚鵡、御恵おめぐみ深い麻利耶マリヤ様! わたしからもひとへに御願ひ致します。
長崎小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)