鹹味からみ)” の例文
たゞ驚くべき鹹味からみが感ぜらるるのみで、ツイ先日まで味はつてゐた風味はなか/\に出て來ないのである。
一体にがばしりて眼尻めじりにたるみ無く、一の字口の少しおおきなるもきっとしまりたるにかえって男らしく、娘にはいかがなれど浮世うきよ鹹味からみめて来た女にはかるべきところある肌合はだあいなリ。
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)