鵜住居うのすまい)” の例文
岩手県鵜住居うのすまい小学校の報告によると、二月半ばごろから鼠がいなくなって、二月初めについた餅は少しも鼠にかじられなかったそうである。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
鵜住居うのすまいの浄楽寺は陰鬱なる口碑に富んだ寺だそうなが、自分は偶然その本堂の前に立って、しおらしいこの土地の風習を見た。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鵜住居うのすまい村白浜分教場の宮館金見氏によると、津浪の襲来と同時に、南方の山の彼方に、スパークのような淡青色の光が見えた。電光の如き鋭い閃光ではなかった。一回だけでなく度々光った。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)
同じく昭和八年三陸津浪の十五、六日前に、岩手県鵜住居うのすまい村の漁師が、縄釣りでアシタカガニをとった。この辺りではこの蟹のとれたことがなかったそうである(鵜住居白浜分教場金児氏報)。
地震なまず (新字新仮名) / 武者金吉(著)