鴉声あせい)” の例文
たとい鴉声あせいと人死にと同時に起こり、火の玉と人死にと前後して起こることがあっても、これをただちに乙は甲の原因と断定することはできぬ。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
家内にせんには、ちと、ま心たらわず、愛人とせんには縹緻きりょうわるく、妻妾さいしょうとなさんとすれば、もの腰粗雑にして鴉声あせいなり。ああ、不足なり。不足なり。月よ。汝、天地の美人よ。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)
鴉声あせいは静まり、波の音だけがかすかに聞えて来る。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)