かん)” の例文
はなはだつまらぬことながら、洋服ではころもかんに至り袖腕そでわんに至る筆法は行われない。シャツを着たり、靴を穿いたりすると、行儀も改っておとなしくなる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ころもかんに——いたり——か、天下の英雄は眼中にあり——か。人を馬鹿にしてるな。そりゃ、聞えません伝兵エサンと来るじゃないか。三吉一つ歌って見や。アイアイ。そんな事じゃなかったよ。
煩悶 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
だんだん交際つきあってみるにしたがい、なかなか硬骨こうこつで、一たび言い出すと決してあとへ退かぬ人もあるし、また外部から見るといかにも凛々りりしく、ころもかんに至り袖腕そでわんに至り
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)