驩迎かんげい)” の例文
その時ゴーリキは大変な人気を一身に集めて、招待やら驩迎かんげいやらに忙殺ぼうさつされるほどの景気のうちに、自分の目的を苦もなく着々と進行させつつあった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
米国の艦隊が港内に碇泊ていはくしているので、驩迎かんげいのため、今日はベースボールがあるはずだから、あるいはそれをに行ってるかも知れないと云う話であった。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「なに不景気な顔さえしなければ、どこへ行ったって驩迎かんげいされるもんだよ」と学友の安井によく話した事があった。実際彼の顔は、ひとを不愉快にするほど深刻な表情を示し得たためしがなかった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)