頭陀行ずだぎょう)” の例文
薪もらいの頭陀行ずだぎょう である。それを二日ばかりやらなければならん。それはつまり大学に入学した者の義務としてやることになって居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
頭陀行ずだぎょうに出る托鉢僧のような恰好で山口智海が日本を出発した、明治卅年までの、これが西蔵探検史の概略だが、智海はそういう事情を、なにひとつご存知なかった。
新西遊記 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
しかも恵心はまた頭陀行ずだぎょうを厳修したので、当時円融院の中宮遵子ゆきこの御方は、新たに金の御器ども打たせたまいて供養せられたので、かくては却ってあまりに過ぎたりと云って
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それから降ってまた波動状の山を幾度かえてポンリー寺の所属の十二、三テントのある部落の近所に着き、まずその部落へ指して頭陀行ずだぎょう即ち乞食を行いに参りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
次第乞食とは、良い家も貧しい家もえらまず、鉢を持して次第に其門に立ってを乞うのである。或日の事寂照は師の恵心の如く頭陀行ずだぎょうをした。一鉢三衣いっぱつさんえ、安詳に家々の前に立って食を乞うたのである。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それからそういう場合に頭陀行ずだぎょうをすればよいと言うので
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)